子どもも歯周病にかかります!
歯周病というと、おばあちゃんやおじいちゃんがかかる病気というイメージが強いかと思いますが、若い人もかかることが最近広く知られるようになりましたよね。日本人の成人の約8割が歯周病にかかっているといわれているので、20~30代の人もそのリスクがあるといえます。さらに、10歳にも満たない子どもも歯周病にかかる可能性をあることを皆さまはご存知でしょうか?今回はそんな子どもの歯周病についてわかりやすく解説します。
▼歯周病は大人だけの病気ではない
歯周病の発症率は、大人の方が高いのは事実です。とくに高齢になると発症率は大きく上昇しますが、小学校に上がったばかりの子どもがかかることも珍しくありません。そもそも歯周病というのは、むし歯と同じ細菌感染症の一種なので、そのリスクはすべての年代に共通して存在していると考えた方が正しいといえます。ただ、子どもが歯周炎(ししゅうえん)にかかる可能性は極めて低いため、その点は大人と大きく異なるといえます。
▼子どもがかかりやすいのは「歯肉炎」
歯周病は、歯肉炎(しにくえん)と歯周炎の2つに分けることができます。歯肉炎は歯茎である歯肉だけに炎症がとどまっている状態で、比較的軽度の歯周病に分類されます。一方、歯周炎は歯根膜や歯槽骨にまで炎症が広がった状態で、そのまま放置すると歯周組織が歯を支え切れなくなります。その結果、歯そのものを失うことになるのですが、子どもがかかりやすいのは歯肉炎ですので、そこまで心配する必要はありません。
▼萌出性歯肉炎に要注意
子どもがかかりやすい歯周病に「萌出性歯肉炎(ほうしゅつせいしにくえん)」というものがあります。これは歯が萌出(=生える)際に生じる歯茎の炎症で、発育期の子どもならではの歯周病といえます。生えている途中の歯は歯磨きしにくく、汚れがたまりやすいことから、歯肉炎のリスクが上昇します。歯が正常な位置まで生えてしまえば、清掃性が向上し、歯肉炎の症状も徐々に消失していくのが一般的です。そういう意味では、大人の歯周病より完治しやすいですが、口腔ケアをしっかり行わないと重症化してしまう点は共通しています。
▼まとめ
このように、軽度の歯周病である歯肉炎は、小さなお子さまにも起こり得ますので、何か気になる症状が認められたらすぐに当院までご相談ください。精密に検査した上で、最善といえる治療法をご提案します。ケースによっては積極的な治療は不要で、歯のクリーニングやブラッシング指導のみで対応できることもあります。
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