子どもの虫歯予防は妊娠期から?
子どもの虫歯予防というのは本来、乳歯が生えてから始めるものです。なぜなら、虫歯菌は歯が生えていなければお口の中に住み着くことができないからです。けれども最近は「マイナス1歳からの虫歯予防」という考え方が主流になりつつあります。今回はそんな妊娠期からの虫歯予防について詳しく解説します。
▼生まれる間から虫歯予防?
「マイナス1歳から」とか「妊娠期から」と言われても、そもそも生まれてもいないのにどうやって子どもの虫歯予防を始めるの?と疑問に思われるお母さまも多いことでしょう。これらの表現はあくまで便宜的なもので、実際はお母さまご自身に妊娠中から虫歯予防をしていただくためのスローガンといえば理解しやすいでしょうか。虫歯は細菌感染症の一種なので、お母さまが虫歯になっていると、生まれてくる赤ちゃんにも感染が広がってしまうのです。
▼出産してからでは遅い?
冒頭でも述べたように、赤ちゃんの歯が生えてくるまでは虫歯のリスクも生じません。最初の乳歯が生えてくるのが生後6~8ヵ月くらいなので、出産後に虫歯治療を受けても問題なさそうなものですが、おそらく、そうした余裕のあるお母さまはほとんどいらっしゃいません。産後は育児に時間を奪われてしまい、歯医者さんに通うのは現実的に難しいのです。それならまだ赤ちゃんがお腹の中で大人しくしてくれている妊娠期に、虫歯の予防や治療を済ませてしまった方が賢明ですよね。
▼妊婦さんが歯科を受診する適切なタイミングとは
妊娠中は、日々劇的に体調が変化します。とくに妊娠初期と妊娠後期は、お母さまはもちろんのこと、お腹の赤ちゃんの状態も安定しないことから、歯科を受診するのは極力控えた方が良いといえます。ですから、歯科検診や歯科治療を受けるのであれば、母子ともに安定する妊娠中期が適切といえます。妊娠中期なら定期検診・メンテナンスだけでなく、一般的な虫歯治療や歯周病治療も安全に行えますよ。
▼妊婦さんは虫歯より歯周病の方が要注意?
ここまで、妊婦さんとこれから生まれてくる赤ちゃんの虫歯予防について解説してきましたが、実は妊娠期は歯周病リスクの方が高くなっています。「妊娠性歯肉炎」という病気があるくらいですから、すべての妊婦さんが注意しなければなりません。歯周病予防の基本は口腔ケアの徹底です。お口の中が不潔になるのをできるだけ防ぐようにしてください。そうした妊娠期の口腔ケアに関しても、当院までご相談いただければ有用なアドバイスができるかと思います。
▼まとめ
今回は、子どもの虫歯予防を妊娠期から始めることの重要性についてお伝えしました。妊婦さんで口腔ケアについて悩みがあったり、不安に感じていたりする場合は、いつでもお気軽に「ママとこどものはいしゃさん三木院」までご連絡ください。