シーラントとフッ素塗布による虫歯予防効果
子どもの虫歯を効率良く予防するのであれば、歯科医院でのシーラントとフッ素塗布がおすすめです。これらは歯医者や衛生士でなければ施術できない予防法なので、セルフケアよりも予防効果が高くなっています。今回はそんな歯科医院で受けることができる子どもの虫歯の予防処置について解説します。
▼シーラントってなに？
シーラントとは、奥歯の溝をレジンなどの材料で平らにする歯科処置です。奥歯の溝というのは、もともと食べ物をすり潰しやすくするためにあるものなのですが、乳歯や生えたばかりの永久歯の場合は、汚れがたまりやすく、虫歯リスクを大きく上昇させることがわかっています。そのため小児歯科ではあらかじめ乳歯の奥歯の溝をシーラントで埋めて、虫歯リスクを抑えるようにしています。
◎歯にダメージにはないの？
シーラントを充填する際に歯を削ることはありません。レジンが付きやすくなるよう、特別な処置を施しますが、歯にダメージが及ぶこともありませんのでご安心ください。見た目も自然で審美性が低下することもありませんよ。生えたばかりの6歳臼歯もしっかりと生えるまでは磨き残しが多くなるため、シーラントをした方が良いケースも少なくありません。
▼子どもにも安全に使えるフッ素塗布
歯科医院では、比較的濃度の高いフッ化物を使って虫歯予防を行うため、成長期の子どもには悪影響が及びそうで不安な親御さまもいらっしゃることかと思います。確かに、歯科医院のフッ素塗布では9,000ppmのフッ化物が配合されたジェルを使用しますので、1,500ppmまでしか配合できない市販の歯磨き粉と比較するとかなりの濃度です。けれども、施術をするのが歯科医師や歯科衛生士といった専門家ですし、そもそもフッ素塗布は歯の表面にジェルを作用させるだけの処置なので、安全性も保証されています。
◎フッ素で歯が強くなるってどういうこと？
フッ素の虫歯予防効果として「歯が強くなる」という表現をよく耳にしますよね。これは歯が再石灰化する際、近くにフッ素が存在することで「フルオロアパタイト」と呼ばれる特別な構造に作り変えられるからです。もともとの構造である「ハイドロキシアパタイト」と比べると、虫歯菌が産生する酸への抵抗力が増加することから「歯が強くなる」と表現されるようになりました。
▼まとめ
今回は、子どもの歯の虫歯予防法について解説しました。シーラントやフッ素塗布というのは、ほぼすべてのお子さまに効果が期待できる虫歯予防法なので、お子さまを虫歯菌から守りたいとお考えの方は、積極的に受けるようにしましょう。ママとこどものはいしゃさん三木院までご連絡いただければ、いつでも対応いたします。